2018年5月5日土曜日

■写真展物語 第3章 第2話


【事の始まり】

今回の展示につながる物語の始まりは、2016年12月になります。
前回の個展が近づいていたこの時期、すごく寒い冬で「早朝専門」だった私も、ついに断念して、昼下がりから猫写へ出かけました。

いつもの公園は、いつもとは全く違う様子で、たくさんの人が、暖かい日差しの中で冬の午後を楽しんでいました。あまり期待していなかった猫たちも、いつものメンツが顔をそろえていて、嬉しくなったのを覚えています。

撮影を始めてみると、どうしても人の姿が写り込んでしまうのが気になりましたが、そのうちに慣れていきました。そうなってくると、逆に構図の中にわざと人を配置して撮影している自分がいたのです。

家に戻って、撮影した写真を見返すと、いつものメンツなのに今までとは違った雰囲気の写真になっていたのが新鮮でした。そのときに、次回の個展に向けては、このテーマで撮りためてみようと思い立ち、テーマというかタイトルが浮かびました。

『 猫と人が奏でる時間 』

これが、今回ミニギャラリーで展示する個展のタイトルです。

今までの2回の個展のテーマだった「野良猫たちの朝」とは、まったく違う展示になると思います。早朝の撮影では、ほとんど人もいませんでしたし、いたとしても通り過ぎるのを待って撮影していたので、この変化には自分でもちょっとびっくりしました。

そして、「猫と人」を意識して、猫の近くで人が来るのを待ち伏せをして撮影したり、人の近くを猫が通り過ぎるタイミングを計って撮影したりすると、今までになかった面白さがあり、モチベーションが上がったのです。
そうなると、今までにも増して、頻繁に猫写に通うようになり、いろいろなシチュエーションでの「猫と人」を探すようになりました。

おかげさまで、約1年という短い撮影期間ながらも、展示できるような内容にまとめることができました。


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